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凡人には 刈り取り前の 稲田でも

花スポトレッキング教室で月山に行ってきた。
参加者の平均年齢6?歳のパーティだから登ったのではない。
標高1500〜1700mくらいの稜線を、山頂や山腹の景色を眺めながらゆっくり歩いた。
眼下の灌木林辺りの紅葉がちょうど見ごろで、黄、橙、赤、それに色づく前の緑色が混然と展開している様は言葉を失うくらいだ。

色は少し違うかもしれないが、ゴッホの絵の実風景を目の前にしているようだ。
黒澤明の映画『夢』の中で主人公が歩いて入ってゆくゴッホのあの絵だ。
帰宅してネットで調べると、”カラスのいる麦畑”という作品だそうだ。

窓の外へ目をやると、わが陋屋の周囲は刈り取りの時期の迫った稲田の黄味が色を増している。
老人にとっては、毎年目にするいつもの風景なのだが、天才の目を通すとあの圧倒的な黄のウネリと黒い点々になるのだろう。

2017.09.29:[案内人新着]
偏屈老人
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